仏 説 聖 不 動 経
(ぶっせつしょうふどうきょう)



不動経は密教のお経です。
題名の『仏説』の『仏』とは大日如来のことで、〔大日如来がお説きになったお不動様のお経〕という解釈になります。

爾時大会 にじだいえ  この時、大会に
有一明王 ういつみょうおう 一人の明王あり
是大明王 ぜだいみょうおう この大明王は
有大威力 うだいいりき 大威力あり
大悲徳故 だいひとくこ 大悲の徳の故に
現青黒形 げんせいこくぎょう 青黒の形を現じ
大定徳故 だいじょうとくこ 大定の徳の故に
座金剛石 ざこんごうせき 金剛石に座り
大智慧故 だいちえこ 大いなる智慧の故に
現大火焔 げんだいかえん 大火焔を現わしたまう
執大智剣 しゅだいちけん 大智の剣を執って
害貧瞋癡 がいとんじんち 貧瞋癡を害し
持三昧索 じさんまいさく 三昧の索を持して
縛難伏者 ばくなんぶくしゃ 難伏の者を縛す
無相法身 むそうほうしん 無相の法身は
虚空同体 こくうどうたい 虚空と同体なれば
無其住処 むごじゅうしょ その住処なく
但住衆生 たんじゅうしゅじょう ただ衆生の
心想之中 しんそうしちゅう 心想の中に住したもう
衆生意想 しゅじょういそう 衆生の意想は
各各不同 かくかくふどう それぞれ不同なれば
随衆生意 ずいしゅじょうい 衆生の心に従って
而作利益 にさりやく しかも利益をなし
所求円満 しょきゅうえんまん 所求円満せしめたまう
爾時大会 にじだいえ その時 大会は
聞説是経 もんせつぜきょう この経を説きたうを聞き
皆大歓喜 かいだいかんき 皆、大いに歓喜して
信受奉行 しんじゅぶぎょう 信受し奉行せり
仏説聖不動経 ぶっせつしょうふどうきょう 仏がお説きになった聖なるお不動様のお経


ま と め
この大日如来の法会(ほうえ)に一人の明王がおりました。
この大明王はに大きな威力があり、人々の苦しみを救おうとする徳のゆえに、青黒(しょうこく)の形で現れ、固い意志の徳のゆえに、金剛石に座り、すぐれた智慧の徳のゆえに、大火焔を現わす。
広大なる智慧の剣を執(と)って、憎しみ・怒り・迷いを滅ぼし、固い意志の索(なわ)を持って、教化しがたい頑固者を縛る。
執着を離れた法身は空間と同じになれば、その住む所がなく、ただ衆生の想う心の中に住んでいる。
衆生の想う心は、それぞれ同じではない。衆生の心に従って、しかも利益をなし、求める所に円満させるであろう。
その時、法会はこの経の説法を聞き、皆、大いに喜び、仏の教えを信じ受け、理解し、教えを奉じて実行をした。
仏がお説きになった聖なるお不動様のお経
    

   

inserted by FC2 system